Q:「ガムロック」はどのようにして生まれたのですか?
突然の地震。倒れた家具の下敷きになったり、行く手をふさがれたり、日頃なんでもない身の回りの家具が震災時には家族の命を奪う凶器と化します。家具をこの恐ろしい怪物にしないために、今まで私達はただ家具を固定することに専念してきました。しかし、先端研究者達が、実験によって出した結論は全く逆のものでした。大地震がそもそも重い家具をも動かし、固定器具を破壊し、ビスを瞬間的に引き抜くほどの力があることは分かっていました。結果として、ただ固定するのではなく、ある粘着材で柔らかく粘り強く固定することで、強い衝撃をしなやかに吸収する方法を考えたのです。それが、「ガムロック」です。
Q:「ガムロック」は他の商品よりもどのような点で優れているのですか?
1.粘着体なので、家具を傷つけません。
2.ネジや釘を使わないので、壁に穴をあけることがありません。
3.貼り付けるだけなので、女性やお年寄りでも安心して取り付けができ、 とにかく簡単です。
4.そんなに簡単なのに、震度7で倒れないことが実験により証明済です。
Q:どんな壁でも使えるのですか?
一般的なクロス・石膏ボ-ドに壁紙が貼られた壁などほとんどの壁で使うことができます。
目安として、ガムテープがきちんと貼り付くような素材の壁でしたら大丈夫です。
事前にガムテープが壁に粘着できること、そして壁紙がボードから離れて浮いているような状態ではないかを確認してください。
ただし基本的には粘着体のため、下記の様な壁は十分に機能が発揮されないこともあります。
•そもそもテープ等が貼れないような壁
•調湿壁剤(湿気を調整する壁)
•凹凸の激しい壁
•繊維壁(砂地のような壁)
•布・タオル状の壁 京壁・ぬり壁
Q:天板部分がベニヤむき出しでも使用できますか?
問題ございません。壁と同様、天板部分もきちんと粘着できれば大丈夫です。
ガムテープなどで、付着面にゴミや木屑が残っていないことを確認し、粘着することを確認してからご使用ください。
Q:地震が一度きたら、二度と使えませんか?
震度4以下の比較的揺れの小さな地震の場合は大丈夫ですが、震度5以上、特に阪神淡路大震災のような巨大な地震が来た場合は、一度取り外して、新品と交換してください。
Q:部屋の模様替えなど地震以外で、一度取り外した場合、二度と使えませんか?
「使えます。通常の使用方法であれば、一度取り外しても、再度使用できます。もし、取り外した際にほこり等がついてしまった場合には、水や洗剤で洗って乾かせば、再度使用することも可能です。
Q:他の家具転倒防止器具と一緒に使っても大丈夫ですか?
基本的には、他の商品の性能等は十分には分からないこともありますので、どちらとも言えません。 「ガムロック」だけでは不安な壁の場合には、他の商品も併用されることも良いと思います。 しかしながら、「ガムロック」はあくまでも家具の下を自然に滑らせておくことがポイントなので、家具の下を固定するような家具転倒防止器具とだけは併用しないで下さい。
Q:「ガムロック」で使っている材質は、安全上、問題ありませんか?
地震時には、火事も同時発生することがありますが、「ガムロック」は燃えても有害物質は出ません。また、シックハウスの原因になるような物質も使われていません。ただし、口に入れると健康を害することもありますので、お子様などが口には入れないようにお気をつけてください。
Q:粘着剤だけで本当に剥がれたりしないのですか?
この粘着剤の粘着力は、ものすごく強く、伸びが大きいので正しく取り付けて頂ければ剥がれることはありません。現に兵庫県南部地震の1.2倍まで確認されております。
Q:取り付けるガムロックT(一般家具用)の数は多ければ多いほうが転倒防止の効果が高まるのでしょうか?
その通りです。基準は、高さ200cm、奥行45cm、幅120cm以下、重量100kg以下の家具に1セット(2個)使用します。 そして重量が100kg以下で幅が120cmを超える場合は、幅が50cm増える毎に1個ずつ増やして下さい。
Q:家具が、2段に分かれているような場合でも、設置できますか?
段に分かれている家具の設置についてですが、上段と下段が左右にずれない状態であれば問題ありません。簡単に上下がずれてしまう場合は上下しっかりと固定した上で、ガムロックを設置して頂ければよろしいかと思います。
Q:ガムロックLL(冷蔵庫・ピアノ対応)を一般家具に使用しても良いのでしょうか?
重量が100kgを超えるような大きな家具に使用する場合は、LLをお勧めします。オフィス家具や大きな本棚など、荷重が300kg未満のものならガムロックBBをお使いください。それ以上の重量物の転倒対策につきましては、当社までご相談ください。
Q:テレビ、モニタ、冷蔵庫用に付属されている粘着マットはなぜ必要なのですか?
ガムロックは基本的に下が多少滑ったほうがより効果が高いのですが、冷蔵庫の場合移動用にローラーがついている場合が多くあります。地震時には、上から倒れることは無いのですが、滑りすぎて下から滑って倒れる可能性があります。そこで粘着マットを下に敷いて頂くことにより、滑りすぎを防止するのです。
Q:商品の大きさや形状はどのようになっているのですか?
「仕様・ラインナップ」をご覧ください。
Q:ガムロックが壁面や家具・家電面から分離・脱落してしまいます。どうすればいいですか?
いくつかの原因が考えられます。
1)壁材・家具が粘着材に適していない
粘着体が粘着しない壁材があります。ご購入前・ご使用前に粘着テープがしっかりと粘着することをご確認いただくことをお勧めいたします。
粘着しづらい壁材には以下のようなものがあります。
①和壁(じゅらく壁・塗り壁・砂壁)
②紙・布製の壁紙
③老朽化の激しい塗装壁・ビニールクロス
④脂・埃等で汚れた壁紙
⑤シリコン加工の壁紙・粉体をまぶした壁材
以上のうち、①、②、③については使用をおすすめしません。 ④、⑤については濡れ雑巾などで丹念に拭き、汚れ等を除去したあと、十分に乾燥したことを確認してから粘着してください。
2)粘着体に張力が発生して、はがれてしまう。
ガムロックは弱い張力でも持続してかけ続けると外れる、という性質を生かすことで 脱着を容易にする構造です。そのため、設置時に不要な張力が生じていると、いつの間にか外れている場合があります。これを防ぐためには、商品パッケージの 取り付け説明書通りに取り付けていただくことですが、コツとしては以下のようなことがあります。
①家具の傾きを考慮しつつ取り付ける。
購入当初はきちんと真四角な家具も長年の使用や運搬・移動等により少しずつ
傾いてくることがあります。
取り付け時に、傾きを無意識に補正しようとして押し付けてしまわないよう 注意してください。
また、家具に入れたものの重みで形状が変化し外れることもありますので、定期的に取り付け状態をご確認いただき、外れていた際には再度取り付けてください。
②ベルトを張り過ぎない(BB、TV)
上記 3商品はベルト付きですが、こちらに張力がかかるのは地震時だけです。
バックルつきのものは、ベルトを伸ばした状態でバックルを締めたときに必要な緩みが生じるようになっていますので、緩んだままにしておいてください。
バックルなしのBBも、極端に強い張力がかからないようにしてください。
また、金具や樹脂製の他の商品についても、押しつけすぎて本体が傾くなど不自然な状態で設置されないようにしてください。
③設置面のほこり・汚れなどを除去する
粘着材を利用する商品ですので、ほこりや汚れを除去していただくのは当然ですが、油分や水分も丁寧に除去してください。とくに脂汚れはこびりついており、取りにくい場合などもあるとは思いますが、家庭用洗剤等を用いてきれいに除いてください。
3)壁材、家具・家電に粘着できない
通気窓、ネジ穴、曲面、ヘコミ等で、粘着体がしっかり対象にくっつけられない場合があります。このような場合は十分な粘着力が得られません。粘着体の 90%以上が対象に密着していることを確認してください。また凹凸の大きな対象の場合はしっかり押し付けて、上記90%の状況にしてください。
また、10度以下の低温の場合は粘着体が固化して対象に密着しづらい場合があります。 このような時は、暖房器具等を用いて十分粘着体を柔らかくしてから設置してください。 粘着後については固化しても0度以下にならなければ粘着力は変わりません。
ガムロックに関するお問合わせ・ご相談はお気軽にこちらまで。
防災コンサルタント室
担当:金森